リージョナルHERO

暮らしたい場所へのリージョナル転職を成功させたHERO

長野へのリージョナル転職を見事実現された候補者の浅田正志さん(仮名)にインタビューしました。

ゆとりの生活、必要とされる喜びが、人間としての幅を広げてくれています。

浅田正志さん(仮名)は、物流業界ひとすじのスペシャリスト。前職では世界的な規模を誇る大手物流企業の一員として、さまざまな海外アパレルブランドの物流システムの構築や改善を任されていた。しかし長野で1人暮らしをしている母親のため、さらには長野在住の女性との結婚のために、転職活動を開始。44歳で大手企業に見切りをつけ、長野にある食品商社へ転職した。生活の舞台は都会から地方へと変わり、会社の規模も格段に小さくなった。だが、本人は物足りなさを感じるどころか、充実感でいっぱいのようだ。「確かに刺激は少なくなったけれど、代わりに得たものは大きい」という浅田さんに詳しいお話をうかがってみた。

- プロフィール株式会社 丸水長野県水 浅田正志さん(仮名) 44歳/大学卒
- 転職活動【転職回数】2回【転職期間】エントリーから内定まで300日間

転職前の職業・転職後の職業

職業 国内物流オペレーション構築 職業 物流体制の企画・管理・構築
業界 物流 業界 総合食品商社
仕事内容 さまざまな海外アパレルブランドの国内物流を担当。30人ほどの現場スタッフをマネジメントしながら、返品、入庫、品質保証のオペレーションを構築することや、よりコストを削減するため、より精度を上げていくための改善等 仕事内容 新たに取りに行こうとする仕事に対して物流面から何か付加価値が付けられないかを考えたり、現在の出荷方法や在庫管理の問題点を洗い出して、生産性や正確性がもっと上がる方法を考えたりと、会社や他部署に提案をし、それを実現していくための折衝や調整等

1働いて、寝て、おしまい。一生そんな生活でいいのか?

現在のお仕事はどんな内容ですか?

長野市に本社を持つ食品総合商社で働いています。長野県内のスーパーやコンビニなどへ、魚や肉、冷凍食品、加工食品などを卸している会社です。従業員はパートさんたちも入れて500名ほどでしょうか。私はその中の物流企画課で、課長を任されています。といっても、社員はまだ私1人だけですが(笑)。物流企画課は、私が入社したことで本格的に始動した部署です。具体的な役割としては、例えば新たに取りに行こうとする仕事に対して物流面から何か付加価値が付けられないかを考えたり、現在の出荷方法や在庫管理の問題点を洗い出して、生産性や正確性がもっと上がる方法を考えたり。会社や他部署に提案をし、それを実現していくための折衝や調整に取り組んでいます。

入社前のご経歴を教えて下さい。

今の会社に入る前に、2つの会社を経験しました。最初は大手印刷会社の系列の物流企業。親会社が印刷した印刷物を預かって、仕分けをし、クライアントに届ける、というのがメインの事業でした。そこで約10年間働き、営業と現場管理を両方やっていました。2つめの会社は、大手物流企業です。その会社では、さまざまな海外アパレルブランドの国内物流を担当していました。20人から30人ほどの現場スタッフをマネジメントしながら、返品、入庫、品質保証のオペレーションを構築することや、よりコストを削減するため、より精度を上げていくための改善を任されていました。

転職のきっかけは?

最初の転職は35歳のときです。ちょうどその頃、インターネットが大きく発展してきて、紙に印刷する仕事が目に見えて少なくなっていました。将来に対して不安を感じ始めましたし、私自身の中にも「新しいことをやってみたい」という気持ちが強くなってきて、転職を決断しました。一方、今回転職を思い立ったきっかけは、母のことが心配になったことと、私自身の結婚でした。私はずっと東京と千葉で働いていましたが、その間、母は長野で一人暮らしを続けていました。でも母もだんだん弱ってきて、最近では「心細い」というような発言も出てきました。それで40歳を過ぎたあたりから少しずつ、ネットで転職情報を見始めることに。それでもしばらくは、なかなか踏ん切りがつきませんでした。でも長野に住む女性と付き合い始め、結婚を考えるようになったときに、長野への転職も真剣に考えるようになりました。 また前の会社は毎日本当に忙しくて、「仕事して、寝て、おしまい」という生活でした。正月も盆もないし、会社の人以外、誰とも会えない…。収入はあっても、こんな生活でいいのか?幸せじゃないよね?という疑問があり、この気持ちが、転職を考えるようになったもう一つの理由としてあったように思います。

転職活動はどのように進めましたか?

大手を中心にいろんな転職サイトに登録して、情報のアンテナを張っていました。紹介のメールなどもたくさんいただき、どれも仕事としては魅力的でしたが、長野の案件はほとんどありませんでした。そうして何も動かないまま3年ほどたったときに、リージョナルキャリアと出会いました。銀座に長野県の移住交流センターのアンテナショップ的なオフィス(銀座NAGANO)に面談会を開催しているということで、そこへの相談に申し込んでみたのがきっかけです。私の持っている経験と、長野にある企業を照らし合わせて、「いい話があったら紹介して下さい」とお願いすると、それから数ヵ月後には1社紹介してもらいました。でもその時は内定にいたらず、その後は話がない状態が続いていました。覚悟はしていたし、「待つしかない」とは思っていましたが、だんだん「何か決めないと何も動いていかないな」という焦りも感じるようになってきました。彼女を待たせている状態だったからです。「これ以上いい話がないようなら、長野への転職をあきらめて、千葉で結婚しようかな」と思っていた時に、今の会社を紹介されました。それからは早かったです。夏の終わりに試験と面接を受けて、11月には入社していました。

今の会社に決めたポイントは?

会社というよりも、仕事の内容です。この会社が今すごくいい状態なら、即戦力を求めないはず。そこへ自分が入って、役に立てるのかどうか、で決めました。面接でお話をうかがって、ここなら、会社が抱える課題と自分のやりたいことが一致すると感じました。卸しは今、難しい時代を迎えています。消費者と生産者がダイレクトにつながる時代ですから。そのことを面接でも社長に質問してみると、「卸しがからむことによる新しいメリットを生み出したい」というお話を聞くことができ、すごく感銘を受けましたし、私が今まで培ってきた経験をうまく落とし込めば新しいものが作れる!と思えたんです。それに、長年やってきた物流の仕事も好きでした。どんな時代になっても、物流がうまくいかないと、品物が消費者のお手元に届きませんから。

2自分と向かい合う時間が増え、人として成長できた

転職していかがでしたか?

課題と私の経験は本当にマッチしていると思います。ただ、改善するのは簡単ではありません。ウチの会社には今まで外の血が入っていないから、いろんなものが「ガラパゴス化」しているといいますか、独自の方向に進化しています。良い点もありますが、「なんでそんなやり方しているのだろう?」と思う点もいろいろあります。でも、いきなり変えるのは難しい。前から働いている従業員の方々からすれば、「面倒だ」ということになるでしょうから。でも私は、何かを変えるためにこの会社に来たと思っています。社長もそれを期待してくれていると思うので、少しずつ取り組んでいるところです。例えば、私が周りから「評論家」みたいなイメージで見られていては、説得力がありません。まずは現場に溶け込むことが大事。そう考えて、時間が許す限り現場に行って棚卸しや仕分けを手伝ったり、営業にパワポで作った資料を提供したりしています。物流部だけじゃなく、いろんな部署にも顔を出すよう心がけていますね。そうしているうちに、入社して4、5ヶ月経った頃からでしょうか、いろんな相談の声がかかるようになりました。そのなかからすでに形になりそうなものも、いくつか出てきています。

生活面での変化はいかがですか?

長野で結婚して、今は長野市内の一戸建てで暮らしています。前の大手企業で働いているときは毎晩帰りが遅くて、家にはホントに「寝に帰るだけ」の状態でしたが、今は遅くとも夜7時半には帰れるようになりました。帰宅後は、妻と話したり、好きな本を読んだり、明日の弁当のおかずを仕込んだりして過ごしています。あと、週に3、4回はジムに行って泳いでいます。もう一つの趣味は、スノーボード。こっちに来てからすでに何回か行きました。長野県はスキー場の数が日本でいちばん多い場所です。その日いちばんコンディションがいいところに朝イチから行って、新雪を楽しんだりしています。いちばん近いスキー場へは車で40分ほど。東京からだと5~6時間はかかりますから、すごく楽になりましたね。

困っていることや課題はありますか?

仕事面ではやはり、変えるのは簡単なことじゃない、ということでしょう。でもそれがストレスになっているわけではありません。気持ちの整理が大事だと思っています。うまくいかなくても、できるだけ感情が入らないようにしています。目的は何かを確認し、そのために何が必要かを整理すること。またそれを1人で抱えるのではなく、良いことも悪いことも、チームで共有する、ということを心がけています。収入はだいぶ減りましたが、そのぶんプライベートが充実しているので、気にしていません。そもそも前の収入は、残業で稼いでいた部分も大きかったので、そういう生活も良し悪しです。

転職してよかったと思うことは?

まずは、プライベートが充実していたことですね。前の忙しい生活のままだったら、妻も楽しくなかったはず。私自身も時間のゆとりができたことで、心にもゆとりができました。いろんなことを掘り下げて考えられるようになりましたし、人のことを否定しなくなりました。とりあえず受け入れてから、考える、というように、ちょっとは人間としての幅が広がったかなと思っています。また長野はとても暮らしやすいまち。静かで、緑も多くて、癒されています。 仕事の面でも、やりがいを感じられるようになりました。確かに、大きい会社の、大きいビジネスのほうが見栄えはいいかもしれません。でも実際は非常にシビアで、ドライな世界。毎日、数円単位のコスト削減を求められていましたが、誰かに喜ばれている実感はなかったし、お客さんの顔を思い浮かべることもできませんでした。でも今の会社では、「助かるよ」「ありがとう」と同僚たちが喜んでくれます。自分の経験がいきている、役に立てている、と思うとすごくうれしくなります。今は、食べていただくお客さんのことを思って、物を詰める、運ぶ、という、物流本来のやりがいも感じることができています。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

転職には悩みがつきものでしょうが、「自分が役に立てる」と思える話があるならば、おすすめしたいですね。自分が必要とされるところであれば、本気で考えてもいいのではないでしょうか。一方、給料にこだわりすぎるのはどうかと思います。もしお金だけで決めてしまったら、入った後にまたいろいろと、「こんなはずじゃ…」というようなこともあるような気がします。 都会から長野に移住して、確かに外からの刺激は少なくなりました。でもそのぶん、自分と向き合う時間が多くなったと思います。私は歳をとるにつれて、もっと自分を掘り下げて、まわりに何かを分けてあげたいという気持ちが強くなっているのを感じます。そんな自分にとっては、今はとてもいい環境ですし、いい転職でした。人間としての深みを増していきたいと思うなら、地方もいいかもしれません。


コンサルタントの紹介へ

株式会社エンリージョン 島村 賢太

東京の銀座NAGANOでの面談会でお会いした浅田さん(仮名)。外資系の大手物流会社で素晴らしいご活躍をされていらっしゃるご経歴でしたが、非常に多忙で充実されつつも、少々お疲れ気味でした。とても朗らかで優しい徳があるお人柄に、なんとかお手伝いしたいと思っておりました。婚約者の方が長野にいらっしゃり、お母様も長野に移住されてひとりで暮らしていらっしゃることもあり、長野にIターンされることが、ご家族としても幸せになれることは重々承知していました。しかし、物流系のハイキャリアな方への求人がなかなか出てこないので、時間は刻々と過ぎてしまいました。1年弱の時間はかかりましたが、ようやく浅田さんにご活躍いただける求人をご紹介でき、そしてご縁を結べました。ご入社されて、お電話でご様子をお伺いしていると、とてもプライベートも仕事も充実されていて、ご家族の幸せぶりが伝わってくるのが心から嬉しく、本当に良かったと思いました。

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