データ活用とシステム開発でお客さまのDXを力強く支える。
株式会社インテージテクノスフィア
代表取締役社長 酒井 和子
東京都生まれ。
1989年 株式会社社会調査研究所(現:株式会社インテージ)入社。
2005年 ソリューション本部BS開発部 部長就任。
2007年 人事企画部長就任。
2023年9月 株式会社インテージテクノスフィア代表取締役社長就任。
※所属や役職、記事内の内容は取材時点のものです。
蓄積された経験&技術の総合力でビジネス変革を支援。
当社は長年、お客さまのシステム開発・運用・BPOをワンストップで提供してきました。特に近年では単なるシステム開発だけでなく、データ活用の知見を活かし、お客さまのDX推進をトータルでサポートする企業へと進化を遂げています。将来的には業界特化型ソリューションの確立とデータ活用ビジネスの特化を成長戦略の柱に据え、独自の価値提供を目指しています。
私たちの強みは、インテージグループとして蓄積された長年のデータ分析・活用の経験と、システム開発・運用の技術を組み合わせた総合力にあります。この強みを活かし、お客さまのビジネス変革を支援していきたいと考えています。
「プログラムって何?」からスタートし、システム開発を通じて成長。
私が当社に入社した当時は、プログラミングをまったく知らない状態からのスタートでした。実は入社の動機も、「家から近かったから」という単純なものだったのです。当時の社名は前身の「社会調査研究所」で、面接を7回も重ねて、ようやく最終合格となりました。
入社後に配属されたOA技術部は当時としては最先端の部署で、まだ世間ではワープロを使っていた時代に一人一台パソコンが支給されました。C言語からプログラミングを学び始め、UNIXやLinuxといったOS知識を積み重ねながら顧客のシステム開発に携わり、システムエンジニアとして経験を積みました。
31歳のときに課長へ昇進し、プロジェクトマネージャーとしての責任も担うようになりました。良いお客さまに恵まれ、みなさまから直接育てていただいたという実感があります。その頃から子育ても始まり、仕事と家庭の両立にも挑戦する日々でした。課長試験に合格してから3年で部長になり、公私ともに奮闘しつつも、キャリアを急速に発展させることができました。
一方でシステム開発では大規模なトラブルを何度も経験しました。特に顧客先でのプロジェクトでは、リソース不足や優先順位の調整などさまざまな要因が絡み合い、たびたび問題が発生しました。これらの経験から、プロジェクトの成否は与えられたリソースとその中でいかに最適な判断を下せるかに大きく左右されるという持論を持つに至ります。
そのような経験を踏まえ、大規模なトラブルに直面したときは単に過去を振り返って「こうすればよかった」と後悔するだけでなく、問題点を分析して現状を改善し、今後のプロジェクトに活かすことを重視してきました。
このようなシステム開発における厳しい現実の中で、時には孤独感を抱えながらも、常に全力で目の前の課題に立ち向かってきました。さらに顧客との関係性を大切にし、個人的な信頼関係を築くことで仕事に対するモチベーションを維持し、より良い成果につなげられるよう励みました。
現在、大型の仕事をする際は品質管理室で複数のチェックを行っています。専門家による審査はもちろん、役員にも最終的に確認してもらい、より良い品質のシステムを提供できるよう努めています。これまで当グループでは大規模なシステム開発プロジェクトを複数実施しており、その経験は私たちの重要な資産となっています。
人事部長としてさまざまな制度改革に着手し、全社的な視点を養う。
38歳の時にシステム部長から人事部長への異動を命じられ、これが私のキャリアにおける大きなターニングポイントとなりました。突然の異動には驚きもありましたが、人件費や採用計画、会社の持続的な成長のためのリソース確保など、経営側から現場を見る視点が養われ、結果的に大きな学びの場となりました。
人事部長時代には、さまざまな制度改革に取り組みました。その一つがリフレッシュ休暇制度の導入です。この制度の真のねらいは、休暇を取ることで、それぞれの仕事における属人化を減らそうというものです。長期の休みに入る前に仕事を整理し、周りの人にスムーズに引き継げるようにすることで、業務全体の効率化を目指しました。
最初はベテラン社員などから「そんなに長い休みは取れない」といった反発もありましたが、実施してみると社員の満足度は高く、10日ほどの休暇の中で人生における新しい発見があったという声も聞こえてきました。
また、館内一斉消灯や女性活躍プロジェクト、人材育成プロジェクトなどの立ち上げや、人事部の研修予算を現場に振り分けて各部門で必要な研修を実施できる仕組みづくりにも取り組みました。これにより、より実践的で効果的な研修が可能となったのです。
人事部長を務めたのは2年という期限付きでしたが、思わぬ副産物もありました。それまで社内では調査部門とシステム部門が分かれており、互いをよく知らなかったのですが、人事部長になって全社的に知名度が上がったことで、その後の内部プロジェクトを進めやすくなりました。
プロジェクト管理人材不足に挑む。当社の本気の人材育成戦略。
昨今は当社に限らず、業界全体で大きなプロジェクトを管理できる人材が大幅に不足しています。 特にシステム開発のプロジェクトマネージャーは40代になるまで十分な経験を積むことが難しく、大きなプロジェクトを任せられるようになるまで時間がかかるのが現状です。
システム開発は技術だけでなく、プロジェクトを成功させるための幅広い能力が求められる複雑な仕事です。プロジェクトマネジメントやコミュニケーション、ビジネスの知識など、これらのスキルは、実際のプロジェクトで経験を積むことでしか習得できません。
このような課題に対応するため、当社は人材育成に特に力を入れており、一人あたりの教育に関する投資額はかなり大きいと自負しています。当社の教育研修制度は充実しており、新卒・中途に関係なく、オープンに研修機会を提供しています。
また、目指すべき人材像を外部コンサルタントと共に作り上げ、毎年スキルチェックを行って、自分のポジションと伸ばすべき部分を可視化できるようにしています。
当社では技術職だけでなく、プロジェクトマネージャーやITストラテジスト、ビジネスコーディネーターなど、多様なキャリアパスを用意し、専門性とマネジメント能力の両方を高める機会を提供しています。
AIやローコード開発の進展により、プログラミング作業は効率化されてきていますが、システム設計やお客さまのビジネスの課題解決といったより高度な領域では、人間の創造性と深い理解力が依然として不可欠です。そのため、技術力とビジネス感覚を併せ持つエンジニアの育成に注力しています。
特に重視しているのが、実践的なスキル向上のための機会提供です。単なる座学だけでなく、実際のプロジェクトでの経験を通じた成長を重視しています。また、社内での知識共有や技術勉強会なども定期的に開催し、社員同士が学び合える環境づくりにも力を入れています。
システム開発の次なるステージへ。三つの戦略で描く成長計画。
現在、当社は三つの成長戦略を掲げています。
1. システム開発・運用・BPOをワンストップで提供するコアビジネスの拡大
2. 業界特化型ソリューションの確立
3. データ活用ビジネスの特化
コアビジネスについては、お客さまのシステムソフトウェアサイクルに合わせた開発を行っています。5年に1回程度のリニューアルに合わせて大型開発を受注し、その後BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)として運用部分まで担当。システム開発、運用、BPOをセットで提供するのが我々のコアビジネスです。
業界特化型ソリューションについては、特定の業界における深い知見と経験を活かした提案を行います。お客さまの業界特有の課題やニーズを理解し、最適なソリューションを提供することが目標です。
また、この分野での成長を加速させるため、専門性を持つ企業とのM&Aも積極的に進めています。それぞれの企業が持つ強みを活かしながら、グループとしてのシナジーを生み出すことで、お客さまにより良いサービスを提供できると考えています。
データ活用ビジネスでは、私たちの強みである長年のデータ分析・活用の経験を活かしています。例えば、Snowflakeというクラウド上のプラットフォームサービスとの協業では、日本での早期導入事例として当時国内最大規模のデータ活用を実現しました。
フラットな組織で実現する未来創造。個性豊かな仲間を募集中。
当社の文化の特徴のひとつに、フラットな組織構造があります。これは、年次や性別に関係なく、実力で評価される環境があるということです。実際にインテージグループの主要3社において、インテージとインテージテクノスフィアの社長は女性が務めています。これは当社の多様性を重視する文化を象徴する一例といえるでしょう。
採用においては、何らかのこだわりを持っている人を求めています。仕事でも趣味でも、自分に特化したものを持っている方に大きな強みを感じているからです。
私自身はゲームが好きであり、面接でも応募者とゲームの話で盛り上がることがあります。このように、何かに深いこだわりを持つということは、仕事においても深い専門性を築く原動力になると考えています。
中途採用では、これまでの実務経験を重視しています。特に、チームでの協業経験、大規模プロジェクトへの参画経験、新規事業立ち上げの経験などを高く評価しています。大手SIer出身者においては、上流工程だけでなく、設計からテストまで幅広い工程に関わった経験をお持ちの方を歓迎します。これは、当社での仕事が幅広い視点と柔軟な対応力を必要とするためです。
私たちは、独自のこだわりを持った方、他人から「少し変わっているね」と言われるような方を喜んでお迎えしています。なぜならば、そういった個性的な視点こそがイノベーションを生み出す原動力になると信じているからです。
そんな当社で、私たちと共に新しい価値を創造していきませんか。皆さまからの積極的なご応募をお待ちしています。