転職成功者インタビュー

株式会社北野建設
武本貴之さん(仮名・DX推進) 37歳

世界を股にかけて仕事をする環境から地元のゼネコンへ。DX推進に新たな情熱を注ぐ。

オイルやガスのプラントを建設する会社で11年間働いてきた武本さんは、36歳のときに故郷の長野県へUターン転職した。

東南アジアや中東などに駐在経験もあり、常に海外の人と関わりながらの前職は刺激に満ちたものだった。「いつかは地元に戻りたい」と決めてはいたものの、漠然と定年退職後だとイメージしていたという武本さん。

しかし、36歳で訪れた「帰るなら、今だ」というタイミング。そして現在、地元のゼネコンが将来に向けて取り組むDX推進を担当し、新たなやりがいとともに日々を過ごしているという武本さんの転職体験談を紹介する。

※本記事の内容は、2023年6月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
0回
活動期間
エントリーから内定まで106日間

転職前

業種
建設
職種
プロジェクトエンジニア
業務内容
海外プロジェクトにおける全体調整、スケジュール作成、工程管理、建設管理システムの新規導入など

転職後

業種
建設
職種
DX推進
業務内容
技術検討、社内調整、ベンダーとの交渉など

定年後をイメージしていたUターン。しかし「帰るなら今」というタイミングが訪れた。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

北野建設は長野県に本社があるゼネコンで、国内外の建設工事や都市開発などを手掛けています。多くのオリンピアンを輩出してきたスキー部があることでも知られています。

私は北野建設のDX推進本部に所属し、会社のDXを進めていく業務を担当しています。

入社前のご経歴を教えてください。

高校まで長野で過ごし、北海道の大学へ進学。大学院修了後は世界各国でオイルやガスのプラントを建設するエンジニアリング会社に新卒入社し、11年勤務しました。

本社は関東圏にありましたが、東南アジアや中東などにも駐在。現場の施工管理やスケジュール管理、お客様と社内の設計部隊の間の調整役など、ひと通りの業務を経験しました。

日常的にいろいろな国の方と仕事をするなかで、文化や仕事に対する姿勢の違いはもちろん、食生活などもすべてが日本にいては体験できないことばかりで、刺激的な毎日を過ごしていました。

転職のきっかけは?

長男なので「いつかは地元に戻らないといけないのかな」という思いはずっとありました。それでも新卒で入社した際には、「定年退職したタイミングで戻ればいいのかな」という感覚でした。

しかし父親が体調を崩したことをきっかけに、長野に戻ることを考え始めました。

また、ちょうど子どもが小学校に上がるタイミングだったこと、中東への赴任の可能性が出てきたことで、そうなると3~4年は家族と離れて生活することになることから、いつか長野に帰るのであれば今がそのタイミングだと思い転職活動を始めました。

転職活動はどのように進めましたか?

前職とまったく同じ業界の会社は長野には無いので、経験をそのまま生かせる会社というのは難しいだろうとは感じていました。転職サイトでいろいろな会社を調べるなかで、長野の転職支援に特化しているリージョナルキャリア長野(運営会社:株式会社エンリージョン)を見つけ、最初は情報収集のためにエントリーをしました。

担当コンサルタントの渡邉さんには、「似たような仕事は長野には無いと思いますが、プロジェクトマネジメントなど、少しでも前職の経験を活かせる仕事がしたい」というお話をしました。

そういった漠然とした私の要望に対し、渡邉さんが「武本さんだったらこの会社がマッチするのではないかと思います。現在求人は出ていませんが、その会社にアタックしてみます」と言ってくださって「頼もしいなあ」と感じたことを覚えています。

そして、渡邉さんの提案により会って話を聞いてみようと思ったのが北野建設でした。私が普通に転職サイトを見ていただけでは出会えなかった会社ですので、渡邉さんのご尽力でつないでいただいた縁だと思っています。

今の会社に決めたポイントは?

前職でもそうであったように、実際にモノを作っている会社で働きたいという思いを叶えられること、また、地元である長野の街を作っている会社という点に惹かれました。

プラントエンジニアリングもゼネコンも対象は異なりますが同じ建設業ではあるので、どのような違いがあるのかなという点にも興味がありました。

また、面接時に配属の可能性があると聞いたDX関連の部署について、当時は計画段階の話だったのですが、会社の経営陣の方々が「会社の発展のためにはDXが絶対に必要だ」と認識していることが伝わってきましたし、そういった部署で仕事をできたらやりがいもあり幸せだろうなと感じました。

そして、施工管理の経験というよりも、分析する力やゼロから1を作っていく力が求められていると感じ、私自身の希望とマッチしたということもあって入社を決めました。

ちなみに別の転職支援会社経由で他にも2社受けていたのですが、長野に支店を持つ東京本社の会社で、今後長野に戻れる保証は無いということだったので選択肢からは外しました。

経営に近い環境で仕事ができる。それは大きな魅力。

転職していかがですか?

前職には前職の良さ、今の会社には今の会社の良さがあると感じており、一概には比べられないのですが、少なくとも転職して後悔しているということはありません。

前職は海外が舞台だったということもあり日々刺激がある職場でしたが、現職では経営に近いところで仕事ができ、何より地元に貢献できる、そういった違った面白さがあります。

会社が違えば文化も違うので戸惑うこともありますが、周囲は皆さん優しい方ばかりで、仕事をしやすい環境だと感じています。

生活面での変化はありましたか?

子どもの成長スピードに驚いています。最初は友達と離れるのが嫌で、引っ越したくないと言っていたのですが、祖父母にも頻繁に会えるようになり、今では喜んでいます。

また、長野に引っ越す前にはまったく触れなかった虫や生き物を好きになり、カエルやダンゴムシを飼ったり、庭にいるアゲハチョウの青虫がサナギになるのを楽しみにしていたりと、たくましくなったなと感じています。

私自身はランニングを始めました。長野は山がすごくきれいなので、景色を眺めながら気持ちよく走っています。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

私の場合、前職と比較して今の会社は社員と上層部との距離が近いなと感じています。役員と直接打ち合わせができるので意思決定のスピードがとても早く、会社の意思決定に関わっていると感じることができ、それがやりがいにも繋がっています。

「Uターンは仕事の規模が小さくなる」といったネガティブなイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、今までとは異なる仕事の面白さもあると思うので、転職で会社を選ぶときの一つの視点として、経営層との距離感を見ていくのも良いかもしれません。

担当コンサルタントから

コンサルタント 
渡邉 美和

武本さんと初めて面談した際に、「長野に帰りたくて、他社の転職支援会社でもいろいろと探しているが、なかなか自身の経験が活かせそうな会社が見つからない。自分のキャリアで長野県にUターン転職することは難しいのでしょうか」とご相談いただきました。

長野で働きたいという強い思いを感じ、私としても何とか長野に戻ってきていただきたいと強く思ったことを覚えています。

たしかに武本さんのご経験が“ドンピシャ”の企業は県内には無く、求人もありませんでした。それでも、少しでも思い当たる企業に「ご相談」という形で武本さんのことをお伝えしながら、可能性を探っていくなかで、今回の北野建設社とのご縁を結ぶことができました。

武本さんのようにUターンすることを諦めかけていた方のご支援ができたことは、私としても、とても嬉しく感じています。

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