株式会社オーイケ
田中祥太郎さん(仮名・営業) 30歳
入社5年目に考えた人生設計。より良い選択肢として見つけたIターンの道。
転職理由は人さまざまだが、今回ご紹介する田中祥太郎さん(仮名)のそれは、人生の伴侶となるかもしれない人との「これから」。5年の遠距離恋愛を経て、彼女の住む長野をIターンの場所として選ぶこととなった。しかも、そこは長く続けているロッククライミングのメッカとも言える場所だった。
保険業から土木・建設資材メーカーへ180度ともいえる転換だが、「会社の空気もやるべき仕事も自分に合っていることをいま強く実感しています。最初の思いつきは軽いものだったかもしれませんが、これほど自分の生き方を深く考えた時はなかった。転職が与えてくれたいい時間だったと思います」という田中さんからのメッセージをお伝えする。
(※本記事の内容は、2015年11月取材時点の情報に基づき構成しています)
- 過去の
転職回数 - 1回
- 活動期間
- エントリーから内定まで122日間
転職前
- 業種
- 保険
- 職種
- 営業
- 業務内容
- 対個人向けの保険の営業
転職後
- 業種
- コンクリート二次製品製造販売
- 職種
- 営業
- 業務内容
- 対法人向けのコンクリート製品の営業・営業補佐
趣味のロッククライミング、そして彼女との将来、自分の人生設計を考えて
現在の仕事はどんな内容ですか?
建築・土木の施工会社や仲介の商社に対して、コンクリート製品の販売を行う仕事です。こういった製品の場合、地場の会社と取引することが多いのですが、今所属している課は少し異なります。
扱っている製品が特殊で作っている会社が少ないので、全国から引き合いがあります。そういった問い合わせに対応するのが主な仕事となっています。
ただ、私は入社後2ヶ月ほど製造現場で実習を行っていて、営業セクションに来てからはまだ2ヶ月ちょっとなので、営業補佐的立場として事務も含め勉強しているところです。
入社前のご経歴を教えてください。
東京の大学に進んだのが少し遅く、21歳の時でした。卒業後そのまま東京の保険会社に就職。5年ほど保険の営業をしていました。両親ともに保険の仕事をしていたこと、学生時代の友人の一人が保険のお陰で助かった出来事を身近で体験したことが就職の理由でした。自分なりに売る商品に自信も愛着もありましたし、やりがいは感じていたと思います。
転職のきっかけは?
実は、学生時代からロッククライミングを趣味としていて、そのメッカが長野にあります。また、学生時代からお付き合いしていた彼女が長野県の出身で、卒業後地元に帰っていました。5年間ずっと遠距離恋愛です。
将来をしっかり考えたところで、自分が大切にしている二つのことを、長野できちんと形にする選択肢があるのではないかという結論に至りました。
転職活動はどのように進めましたか?
ロッククライミングで長野にはよく行っていましたが、町のことや企業のことはあまり知りませんでした。そこで、長野県が運営しているサイトを見つけて登録したところ、人材紹介会社のリージョナルキャリア長野から働きかけをいただきました。
趣味のロッククライミングは続けたいので休日はしっかり取れること、極端な残業はないこと、営業という職種は続けたいことを条件に、業種にはあまりこだわらず紹介してもらいました。
担当コンサルタントとは、お互い言いたいことを言い合えましたので、気持ちよく納得のいく活動ができたと思っています。最初の1時間ほどの面談で、私の性格をずばり言い当てられたのにはびっくりしましたし、この人なら信頼できると思えました。
今の会社に決めたポイントは?
条件面をクリアしていることと、会社の雰囲気が自分に合っていると感じられたことです。条件面だけなら他にも合うところはあったのですが、面接や会社訪問を通じて肌で感じた相性を優先しました。今までの保険業とはまったく違う業界ですが、形のある自社製品に誇りを持って営業するという仕事に惹かれました。
転職は、自分自身や周りのことを深く考えるとてもいい機会だと思います。
転職していかがでしたか?
仕事と生活の両面で満足いく選択ができたと思っています。仕事についてはまだまだ勉強中ですが、2ヶ月の製造現場実習で、会社が持っている自社製品へのこだわりも感じられましたし、そのことは今後の営業現場でも生かされると思っています。
生活面での変化はいかがですか?
彼女との時間を多くとれるようになったこと。これは本当に大きな変化ですね。今は一人暮らしですが、ゆくゆくは結婚に向かっていくことになると考えています。
そして、東京ではまったく楽しめなかったドライブを楽しめるようになったこと。通勤にも車を使っていますが、あの満員電車とは比べようもなく快適です。
困っていることや課題はありますか?
保険の営業をしている頃は、営業職は営業のみで事務処理はすべて他の担当者に任せていました。実は、FAXさえどうすればいいのか知らなかったほどです。
ここでは、それもすべて自分でやらなくてはなりません。今は営業補佐としてさまざまなことを学んでいるところです。
転職してよかったと思うことは?
これを機会に自分の将来や人生について、しっかりと前向きに考えられたことでしょうか。地元広島へUターンするのではなく、長野へIターンしたいと打ち明けた当初は、両親からは反対されました。でも、しっかり話をすることで解決し、今はすっきりしています。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
こういう人生のターニングポイントを大切にして、この機会に自分自身のことを冷静に、しかも熱く考えて欲しいと思います。そうすることで、最初の転職動機とは違う、もっと深い動機がきっと出てくると思います。
思いつきに終わらず、しっかり考えること。それがその後の生き方にもいい影響を与えてくれるのではないでしょうか。