株式会社 ハーモニック・ドライブ・システムズ
保田順也さん(仮名・社内SE) 36歳
希望の仕事と憧れの土地。すべてのタイミングが合い、家族で長野県へIターン。
首都圏で生まれ育ち、電機メーカーに10年強勤めた保田順也さん(仮名)。夫婦ともに登山が趣味で、以前から「将来は自然豊かな土地で暮らしたい」と考え、移住候補地として度々、松本や安曇野を訪れていた。
子どもが生まれることになったのをきっかけに、転職・Iターンへの行動を開始。時間をかけて転職先を探すつもりだったが、リージョナルキャリア長野にエントリーしてすぐ、魅力的な会社の求人と出会う。
「この機会を逃すと、次はないかもしれない」とすぐに応募し、子どもの誕生、転居、転職を一気に経験するという激動の1年を経て、現在は充実した日々を送っている。
チャンスが目の前に現れたとき、すぐに決断できたのは、将来の自分や家族がどうありたいかを日頃から夫婦で相談していたから。そんな保田さんの転職ストーリーを紹介する。
(※本記事の内容は、2022年2月取材時点の情報に基づき構成しています)
- 過去の
転職回数 - 1回
- 活動期間
- エントリーから内定まで175日間
転職前
- 業種
- 電機メーカー
- 職種
- 生産技術
- 業務内容
- 部品製造の工程設計や部品評価などを担当
転職後
- 業種
- 機械関連メーカー
- 職種
- 社内SE
- 業務内容
- 工場のIoT化を進めていくための仕事を担当
子育てしやすい自然豊かな地へ。ひとつの求人がその夢を叶えてくれた。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
ハーモニック・ドライブ・システムズは、主に産業用ロボットの駆動部に使用される歯車部品を製造している会社です。私は、社内で使っているさまざまなシステムを導入、運用を行う部署で、社内SEとして働いています。
会社として今後DX化を推進していくなかで、増強要員として採用されました。主に、工場のIoT化を進めていくための仕事を受け持っていくことになります。
入社前のご経歴を教えてください。
新卒で電機メーカーに入社し、10年強、首都圏で働いていました。生産技術部門で、部品製造の工程設計や部品評価などを担当。海外にも工場があったので、そちらに出張することもありました。
また、近年では流行りのビッグデータを集めて分析するなど、DXの一環のようなこともやっていました。
転職のきっかけは?
一番の理由は子どもができたことですね。「都内よりも育てやすい土地に行こう」と思ったことが大きいです。私は埼玉、妻は東京出身ですが、元々、二人とも自然豊かな場所で暮らすことに憧れがありました。
Iターン先を長野県にしたのは、妻の母が長野県出身ということで馴染みがあり、住んだことはないけれどいいところだなと思っていたからです。
また、夫婦ともに登山が好きで、いま住んでいる安曇野にもよく足を運んでいたので、二人とも「いいところだよね」という思いがありました。
転職活動はどのように進めましたか?
いくつかの転職支援会社に登録して、松本市周辺の求人を調べました。1年後を目指して、転職先を模索しようと思っていたのですが、リージョナルキャリア長野(運営会社:株式会社エンリージョン)に登録してすぐに、コンサルタントの太田さんからハーモニック・ドライブ・システムズを紹介していただいて、自分がやりたいことと暮らしたい場所が合致していたので、すぐに応募しました。将来的に工場のIoT化に携わってみたいと考えていたので、ぴったりでしたね。
その時には妻の妊娠が分かっていて、時期としてはいろいろ大変かもしれないとも思いましたが、「今を逃したら、来年にはこの求人はないかもしれない」と考え、決断しました。
他の転職支援会社と比べてリージョナルキャリア長野が良かった点は、長野県の求人数が多かったこと。私が応募した時点では、当社の求人はリージョナルキャリア長野にしか掲載されていなかったと認識しています。長野県に特化しているからこそ、自分では見つけられない求人を、私の経験や年収、やりたいことを踏まえてご紹介いただき、とてもありがたかったです。
今の会社に決めたポイントは?
これまでの製造業の経験と、データを扱っていたという経験が活かせそうということと、今後やりたいと思っていた工場のIoT化に携われることが大きいですね。
製造業にいた自分も、正直なところ、紹介されるまで当社を知らなかったのですが、調べていくとすごく魅力的な製品を作っている。今後、製造現場の自動化が進んでいくなかで、確実に成長していく産業に携われるという点にとても心惹かれました。
不安だったのは、転職が初めてだったため、会社が求めているスキルが自分にあるのかということ。そうした一人では判断しきれない部分を、太田さんが客観的な視点からアドバイスしてくれたので不安を払拭できました。
自分の経験、企業の課題。その2つがマッチングすることが大切。
転職していかがですか?
最初に感じたのは、気軽に話しかけてくれる社員が多くて、とても仕事しやすい環境だなということでした。
業務的には、「前職で製造業の会社にいた経験を踏まえて、改善したほうがいいところは言ってほしい」と言われていますので、気が付いたこと積極的に発言していこうと思います。
転職して良かったと思うことは?
社内SEの立場で、「会社が部品製造にどのようなシステムを使っているのか」について理解をすすめていくと、とても重要な役割を担っていることが認識できてきました。それで、より一層「この仕事をこれから頑張っていきたい」と思えるようになりました。
また、当社に車通勤する際は、天気が良い日には北アルプスがとてもきれいに見えます。登山好きとしては、「引っ越してきて良かったな」と思います。
生活面の変化はありましたか?
子どもが小さいので、まだアウトドアレジャーなどはしていませんが、休日には車でよく出かけます。東京では車は持っていなかったので、それも変化ですね。自然が豊かで人混みもあまり無いので、子どもを連れて出かけてもゆったりと過ごせます。ここに住みたくて来ましたし、これから何十年と時間があるので、あせらずゆっくりといろいろなことを楽しんでいくつもりです。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
転職で大切なのは、マッチングする企業を見つけられるかどうかだと思います。私の場合は、求人票に書かれている会社が求めていることに対して、自分ができること、できないことを整理しました。
そうやって自分の経験を棚卸しすると、マッチングする企業が見つかるのではないかと思います。今、私が会社に居やすいと思えているのは、会社が求めていることと自分の経験にズレが少なかったからだと感じています。
また、Iターンという点では、実は以前から松本市周辺に住みたいと思っていて、転職活動を始める1年くらい前から、3ヵ月に一度松本や安曇野に3日~1週間ほど夫婦で滞在して生活してみる、ということをやっていました。
その間に知り合いもできて、引っ越してきてからも気軽に連絡できる方がいるので、寂しさを感じることはありません。そういう意味では計画的だったと言えますが、そういう準備もあったおかげでタイミングを逃すことなく、前に進むことができたと思っています。