企業TOPインタビュー

建築サービスを通して信州に貢献。地域にとって必要とされる存在に。

株式会社サンプロ
代表取締役 青栁 弘昭

更新日:2022年12月14日

1975年生まれ。長野県松本市出身。
1993年 高校卒業後、内装工事の職人に従事しその後独立。
1996年 サンプロジェクトを創業。
2000年 株式会社サンプロジェクトとして法人化。2002年、商号を株式会社サンプロへ変更。
※所属や役職、記事内の内容は取材時点のものです。

小さくても存在価値が高く、強い会社を目指して。

サンプロは長野県で「信州のくらしをデザインする」というスローガンのもと、新築物件の設計建築をはじめ、リフォームや不動産など、広く住生活事業を展開しています。1996年に創業し、目指してきたのは「小さくても存在価値が高くて強い会社」です。

24歳で起業する前は、建築業界で職人として働いていました。さらにその前は、魚屋に勤めていたこともあります。経験の無いところから組織経営を始め、20代後半はいろいろな失敗もしました。そのなかでターニングポイントになったのは、30歳を目前に、これから40歳までの10年間でどんな会社にしていけばいいのかと自問自答し、計画を立てたことです。「自分は何をやりたいのか」と考え抜いた結果、組織拡大よりも、地域にとって価値のある会社を作りたいという考えに行き着き、それが現在のブランド経営につながっています。

そこから改めて、「組織をいかに作っていくか」ということから始めました。一緒にやってきたけれど退職していったスタッフに理由を聞いたり、お仕事をいただけなかったお客さまに、うちを選んでいただけなかった理由を聞くことで、明確に当社のあるべき姿や問題点が見えてきました。

社員の皆がこの会社で働く意味を感じる「労働価値の創造」、お客さまが当社から買う意味を感じる「消費価値の創造」、そして会社としての「存在価値の創造」という、三つの価値をいかに高めていくか。これらを磨き上げることで、時間をかけてブランドコアを作るということをやってきました。

ブランド企業を目指したのは、ブランドは模倣できないものだと思っているからです。家のデザインや間取りは、写真や図面を見れば同じようにできるかもしれないけれど、そこにブランドの刻印があれば、お客さまが感じる価値は違ってくる。そういうものを目指さなければ、ものづくり企業の未来は無いのではないか、と考えました。いまこうして多くのお客さまに支えられて、会社が成長できているのを見ると、方向性は間違っていないのかなと思っています。

社員たちとの出会いから会社を成長させる責任を実感。

この会社を成長させていかなければいけない、この会社の存在価値をもっと知ってもらわなければいけない、と本気で思い始めたのは「人」がきっかけです。採用を通して、そう感じるようになりました。

2010年から2020年にかけての10年計画で、我々は「長野県を代表するブランド企業になる」という目標を決めました。先ほどお話したブランド経営や三つの価値について、それらを経営ビジョンとして、2010年から社員と共有し始めました。

そこから7年経った2017年、残り3年でそのビジョンを達成しなければならないわけですが、まだ県内での認知度など、我々がブランド企業として達成したい指標には届いていない状態でした。

ただ、その7年で確実にコアができているのは間違いないので、ここからさまざまなコミュニケーション手法を使って世間に広めていくことでブランド企業になろうと、そこから本当の意味でのブランディングに取り組みました。

競技場のネーミングライツ取得や、メディア露出といった施策をするなかで、目に見えて入社希望のエントリー人数が増え、しかも素晴らしい志やポテンシャルを持った方が応募してくださる環境になってきて、がらりと潮目が変わったのを感じましたね。

この人たちとチームになれば、自分ひとりでは想像できなかったような素晴らしい未来が描けるし、この会社に勤めている意味を感じてもらえるようなところにまで成長していける、と思うようになりました。

私は、会社は社会の縮小版だと考えていて、より存在価値のある会社を作っていくためには、社会が望む形に近づいていかなければならないと思っています。その場合、私ひとりだけの価値観では、必ずしも正しくフォーカスした状態にはなりません。

社員や会社に関わってくださったさまざまな方の意見を聞かせてもらい、なぜそう思うのかを深掘りしていくと、私が自信を持って「こうだ」と思っていたものでも、確かにこういう表現もあるよね、違う方法もあるよね、と幅が広がっていく。そうやって人と共に会社が成長してきたのだと思っています。

サンプロ人として、皆が同じ方向を向いて進めるように。

現在の部長職以上の幹部は、私が20代後半のときに入社してくれたメンバーです。私は建築の学校を出ているわけでもないし、長く下積みをしたわけでもないので、私に足りない建築スキルを持った方々に入社してもらいました。

私よりひと回り以上年上のメンバーが、若くて、ある意味生意気な私を生かしてくれた。彼らが持っている豊富な経験知があり、それを経済的価値に変換する部分を私がさせてもらう。そのようにして一緒に取り組んでいくことが、最初の原動力になっていました。そういう意味でも、人との出会いで随分変わるなと思いますし、それは現在も変わらずそう思っています。

採用に関しては、当初は中途採用が主で、新卒採用は10年前くらいから始めました。その理由は、育てる土壌ができていなかったから。その時々に必要な人を中途で採用してきたのですが、そうすると、それぞれが年齢も経験も異なる、違う概念を持っているわけです。

入社したら、みんなでベクトルを合わせなければうまくいきません。そこで、共通のインプットを一定期間やることで、言動を同一化していくことはできるだろうという概念のもとに、我々の会社では、共育(キョウイク)カレッジで勉強会をやりながら、サンプロ人としての判断や概念を合わせることを何年もやってきました。

そうするなかで、みんながサンプロ人として必要な言動ができるようになってきました。こうして人を育てられる環境が整い、新卒の採用も始めました。

長野の会社がさらに魅力的になるお手伝いを。

長野という土地へのこだわりもあります。創業したばかりのころ、まだ実績もない、名前も知らない会社に近隣の人たちが仕事をくださって、会社はスタートしました。そういう皆さんを絶対に裏切れない、という気持ちですね。企業の存在価値の創造という意味でも、地域に貢献していくことが重要だと思っています。

今は、地方活性化が急務になっています。我々中小企業は地場に根付いていますし、さらにいえば、住宅関係は地方創生にすごく親和性のある業態だと思っています。それもあって、スローガンに信州という言葉を使い、信州に貢献し、信州に無くてはならない存在になっていけたらと思っています。

我々は2010年からの10年で培ってきたブランド経営をノウハウとして提供する事業として、ソリューション事業部を立ち上げました。地方創生という意味では、長野県で働く人を増やすことが不可欠で、そのためには長野県の中小企業の皆さんが、より魅力ある企業になっていっていただくことが重要です。

これまでBtoCで長野県に住まう人へ建築サービスを提供してきましたが、ソリューション事業部ではBtoBの形で、企業のオフィスや店舗、倉庫などを手掛けています。

その建物を建設する機会に、会社の課題を解決し、ブランド力をインストールさせていただきたいと思っています。箱を作るだけでなく、それを通じて、社会により価値あるものを届けることが、後発であっても選ばれる企業になる理由になっていくと思いますし、マーケットとしてもニーズがあると思っています。

いろいろな挑戦の中に選ばれる存在になっていく答えがある。

もうひとつ、私がいま力を入れて取り組んでいるのが、長野県のツーリズムに関するプロジェクトです。長野県だけでなく、日本全体で人口が減少していくなかで、今後マーケットとして面白いのはツーリズムだと思います。その点において、長野県は魅力的でポテンシャルもある。

手つかずの大自然を始め、素晴らしいコンテンツがあるのですが、それがまだ国内外にちゃんと届けられていない。そこに我々のクリエイティブ力やブランディング力を入れて、長野県に人を呼び、観光し、交流する場を作りたい。それを担っていく事業を、いま準備しているところです。

狙いとしては、インバウンドで本当の意味の富裕層を呼び込む流れを作り、信州ブランドを世界的に知っていただく。例えば、ハワイに憧れて富裕層が集まり、次にミドルレンジの方々が集まる、というトレンドの潮流を作りたい。

まずは、みんなが憧れる地域にして、地域が潤うために、お金を持っている人がお金を落とせる場所を作る。そして、富裕層もバックパッカーも、いろいろな形で旅行を楽しめる信州にしたい。そして、これを事業として成立させたいと考えています。

独特なことをやっていると思われるかもしれませんが、建築業界では後発なので、建物だけでは存在理由が導き出せないと思っていますし、我々は共創のブランディングを心がけていて、地域の方と共にブランドを作っていくことが、その地域で長く愛されて必要とされるものになっていくということだと思っています。

5年後、10年後、建築業界はもっと変わりますし、選ばれる会社、選ばれない会社もはっきり分かれてくるでしょう。かけがえのない存在になるには一朝一夕では無理で、いろいろ挑戦することのなかに答えがあるのかなと思います。

成長したい志がある人には良い環境が出できていると思う。

社名のプロは、「プロフェッショナル集団であれ」という意味です。当社では、スタッフを「トガったモンスター」と表現しているのですが、営業職や事務職、技術職でも、何でもいいから自分はこういうものを突き詰めてきた、あるいはこれから突き詰めていきたいという思いを持っている人に来ていただきたいですね。

会社としては、社業を通じて、個々のスキルをより高めていける環境を提供していきたいと思っています。現時点で完璧である必要は無く、これから磨き上げていきたい目標があるということでもいい。人の成長は、環境で変わると思います。

我々の会社には、プロフェッショナル性を持っている各分野の方々がいますし、さまざまなことに挑戦していく風土もある。失敗しても責め合うような文化はないし、自分を成長させていきたいと思っている人には、非常に良い土壌ができていると思います。

そういう志があり、会社のカルチャーに合った人であれば、求人欄にその職種が無くても応募いただけたらうれしいなと思います。そして、社員の皆が使命感を持って働き続けられる環境を、いかに作れるかが私のミッションだと思っています。

私の座右の銘は、「我以外皆我師也」。これからも人との出会いが会社を変えていくと思うので、新たな出会いに期待しています。

編集後記

コンサルタント
小澤 和明

サンプロ社の社員の方たちとは何人もお会いしてきましたが、皆さま本当にワクワクしながらシゴトを楽しんでいらっしゃるのが特徴的です。

同社は徹底した分業体制により、それぞれの領域のプロフェッショナルがチームを組んで一つの案件に取り組んでいます。

同社ではシゴトを「志事」と定義していて、お客さまの思いと各プロフェッショナルの志が掛け合わさり、化学反応を起こすことで、想像の上を行く最高の仕事を生み出しています。

だからこそ、明日はどんなお客さまに出会うのだろう、明日はどんな志事ができるだろうというワクワク感が伝わってくるのだと思います。長野県で本気で仕事を楽しみたい方は、資格や経験の有無に関わらず是非一度ご相談ください。

関連情報

株式会社サンプロ 求人情報

2024.08.19

地場工務店の特殊建築施工管理(長野市)/株式会社サンプロ

2024.08.19

地場工務店の特殊建築施工管理(塩尻市)/株式会社サンプロ

2024.10.04

急成長住宅メーカーのインテリアコーディネーター(伊那市)/株式会社サンプロ

2024.10.04

急成長住宅メーカーの住宅設計・構造計算(松本市)/株式会社サンプロ

2024.10.04

急成長住宅メーカーの住宅設計(上田市)/株式会社サンプロ

2024.10.04

急成長住宅メーカーの住宅設計(長野市)/株式会社サンプロ

2024.10.04

急成長住宅メーカーの意匠設計・空間デザイナー(塩尻市)/株式会社サンプロ

2024.10.04

急成長住宅メーカーのインテリアコーディネーター(長野市)/株式会社サンプロ

2024.10.04

急成長住宅メーカーのインテリアコーディネーター(塩尻市)/株式会社サンプロ

2024.10.04

急成長住宅メーカーの住宅設計・構造計算(長野市)/株式会社サンプロ

2024.10.04

急成長住宅メーカーの住宅設計・構造計算(塩尻市)/株式会社サンプロ

2024.10.04

急成長住宅メーカーの住宅設計(塩尻市)/株式会社サンプロ

2024.09.05

急成長住宅メーカーの住宅営業(塩尻市)/株式会社サンプロ

2024.09.05

急成長住宅メーカーの住宅営業(長野市)/株式会社サンプロ

2024.06.25

急成長住宅メーカーのリフォーム営業(松本)/株式会社サンプロ

2024.03.22

急成長住宅メーカーのリフォーム営業(長野)/株式会社サンプロ

2024.03.22

急成長住宅メーカーのクリエイティブディレクター(長野市)/株式会社サンプロ

2024.03.22

急成長住宅メーカーのクリエイティブディレクター(塩尻市)/株式会社サンプロ

2024.08.21

地場住宅メーカーのヘルプデスク(塩尻市)/株式会社サンプロ

2024.03.22

急成長住宅メーカーの不動産営業(松本市)/株式会社サンプロ

2024.03.22

急成長住宅メーカーの不動産仕入れ営業(長野市)/株式会社サンプロ

2024.03.22

急成長住宅メーカーの不動産仕入れ営業(松本市)/株式会社サンプロ

2024.03.22

急成長住宅メーカーの不動産営業(長野市)/株式会社サンプロ

株式会社サンプロ 転職成功者インタビュー

企業TOPインタビュー一覧

ページトップへ戻る