2022.12.15
プランド・ハップンスタンス理論 ~偶然をチャンスに変えるには~

リージョナルキャリア長野の中山です。
キャリアコンサルタントの資格を取ろうと思い、試験を受験する際に様々なキャリア理論というものを勉強しました。
古くから多くのキャリア理論家がさまざまな理論を説いていますが、その中で今回は皆さんが今後のキャリアを考えるうえで参考にしていただけそうなキャリア理論について、1つピックアップをしてお伝えしたいと思います。
プランド・ハップンスタンス理論
プランド・ハップンスタンス(Planned Happenstance)理論とは、1999年に米国スタンフォード大学の教育・心理学の教授、クランボルツ教授によって提唱された理論です。
「計画的偶発性理論」などと訳されていますが、個人のキャリアの大半は予想できない偶然の出来事によって左右されており、その偶然の出来事を前向きにとらえ、そして活用することによってキャリアアップに繋げていけるという内容です。
一昔前は集団就職・終身雇用制度が一般的で、大手の安定企業に就職すれば一生安泰という時代でしたが現在はそうではありません。目まぐるしく変わる世の中で自らも変化していかなければなりません。
時代に必要とされた能力を開発し、自分の力でキャリアを積み上げていかなければならず、そのようなときにこのプランド・ハップンスタンスの考え方が大切になってきます。
プランド・ハップンスタンスに必要な行動指針とは
この偶然の出来事を活かしていくには、『偶然を意図的に』生み出していくことが必要であると述べられています。
それには以下の5つの行動指針に基づいた行動をしていくことが重要であると言われています。
・好奇心...何事にも興味関心を持つこと。目の前の仕事や環境だけに視野を狭めてはならない。
・持続性...一度始めたら継続すること。始めた当初見えなかったことが継続することで見えてくることがある。
・柔軟性...漫然と継続するのではなく、環境の変化に柔軟に対応していくこと。
・楽観性...外部要因などの自分の力が及ばないことに対し、必要以上に悲観的にならない。楽観的に、前向きに取り組んでいくこと。
・冒険心...これまで経験したことのない未知の世界にも、臆せず積極的にチャレンジしていくこと。
上記の5つの指針に基づいて行動していくことによって、キャリアアップに繋がる偶然を呼び込める機会が増えるとされています。
偶然が呼込んだ今のキャリア
以前私は医療・介護に関する情報サービスの会社で、医療専門の人材紹介の仕事をしていました。
医療は未知の業界、さらには人材紹介と派遣の違いも良く理解しないまま入社しましたが、当時は新しい仕事にワクワクと好奇心を持ち、仕事は良く解らないがなんとかなるだろうと楽観的な想いでスタートしていました。
入社後は様々なことに打ちのめされ悲観的になることもありましたが、なんだかんだ楽しくその仕事を11年継続することができました。
子供が産まれ地元の長野県へ戻りたいと思ったとき、たまたまリージョナルキャリア長野に転職相談に行き、幸運にも『ウチでやらないか』と誘ってもらったことで今この仕事をしています。
前職で11年続けたからこそ、偶然を呼び込んで今の仕事に関わることができているのです。
人生全てが思い描いたシナリオ通りに全て進んでいくことはあり得ません。
ですが今目の前のことを一生懸命頑張り、新しいことに興味関心を持って挑戦することで、偶然思いもよらないチャンスが巡ってくることがきっとあるでしょう。
振り返ると、あの時あの人に出会えたから今の自分がある、あの時たまたま担当した仕事で苦労したからこそ今の自分がある、と思うこともあるのではないでしょうか。
入社した会社で偶然出会った人達、その時たまたま巡り合った仕事、これから起こるだろう偶然の出会いを大切にしていきたいですね。
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